最終減益の鹿島と大成建設も、好調であることには変わりない。鹿島は18年3月期が最高益だった。前期跳ね上がった単体の(土木)事業の反動と研究開発費やM&A(企業の合併・買収)による販管費の増加で利益減少が影響したものの、17年3月期を上回った。

 大成は18年3月期に最終決算となった工事が多く、工事終盤に利益率が大きく改善した反動で19年3月期は最終減益。それでも営業利益や経常利益、純利益は過去2番目の水準だ。

 1工事当たりの粗利益率を表す完成工事高総利益率は、4社とも12.2~13.5%(単体)。資材価格の高騰や人手不足による技能労働者(職人)の人件費が上がったことなどが影響して粗利率は前期を下回るものの、まだ高い水準を維持している。

 では、今後はどうなるのか。

 清水は、契約済み建設工事における未着手工事分の請負金額に当たる繰越高が20年ぶりに2兆円を超え、キャパシティーの限界を実感するほどうれしい悲鳴を上げている。「25年ごろまで好調は続きそう」と清水幹部。大手と準大手の多くは、高水準が五輪後も続くとみている。

 鹿島幹部も「21年3月期の売上高は踊り場となって20年3月期よりも若干減るが、その後は増える可能性がある」と言う。20年3月期に受注した大型工事へ本格的に取り掛かるのが22年3月期以降になるため、その間だけ落ちるということだ。

 五輪案件ラッシュを避けた案件が後に控え、ボリュームでの潤いは続く。ただし、利益面では人手不足による労務費の高止まりに各社は注意を払う。大型再開発の工事現場を中心に、鉄骨等の職人の需要が逼迫している。