【責任能力】13年12月当時、認知症やほかの精神疾患などをうかがわせる事情はなく、計画性に一貫性がある。

【訴訟能力】アルツハイマー型認知症を発症しているが、軽症で進行は穏やか。1審で自己に不利益な内容は否認するなど、自らを防衛する訴訟能力は認められる。

いずれも青酸中毒と認定

【筧勇夫さん事件】血液や胃の内容物から青酸化合物が検出され、中毒で死亡。経済・健康面で悩みなどはなく入手困難な青酸化合物を入手して自殺する理由はない。勇夫さんの死亡前から別の男性と交際を始め、死亡直後から遺産取得を開始する特異な行動をしていた。公判で一貫して犯行を認めていた。

【本田正徳さん事件】血液と胃から青酸成分を検出。職業上、青酸化合物と接点がなく、事故とは考えられず、自殺の可能性もない。捜査段階で犯行を認めている。

【末広利明さん事件】外傷も生死に直結する病気もなかった。路上で意識を失い、死因となった物質も青酸以外ない。捜査段階で犯行を認めている。

【日置稔さん事件】外傷がなく、死因がけがや病気は考えられない。捜査段階で犯行を認めており、死亡直後に遺産取得を進める特異な行動をしていた。

 経済的に困窮した人生だったとされる筧被告。公判では、その反動で金に執着するようになったと指摘された。しかし、その後妻業で得た金は投資の損失などで雲散霧消し、手元に残っていないという。