10分あったらカフェに行く
自宅で読もうとしても、なかなか集中できない。
これは読書に慣れていない人に、よくあるパターンです。
読書には適度な緊張感があったほうがいいです。
その点、自宅ではリラックスし過ぎてしまい、スマホやテレビの誘惑に負けてしまいがちなのです。
読書する場所のおすすめは、電車での移動中やカフェです。
多少の雑音や人影があったほうが、むしろ読書に集中しやすくなります。
コーヒー代はコスパ抜群の自己投資です。
1杯200円とか300円程度で、読書のための空間と時間が買えるのです。
私は待ち合わせなどで10分くらい時間が空くと、すぐ最寄りのカフェに入ります。
1分とか3分のスキマ時間でさえ本を読むくらいですから、10分もあれば落ち着いて本を読めます。
10分も時間がないようなときは、待ち合わせた場所で本を開いたり、歩道脇のベンチに腰掛けて本を開くこともあります。
ちょっとしたスキマ時間ですから、それで十分なのです。
カフェに入ったら注文は一択、「ブレンドのSサイズ」です。
読書が目的であり、飲み物を楽しむのは二の次ですから、迷わず一番安価なものをオーダーします。
モカとかラテみたいなドリンクは、デートをするカップルが楽しめばいいのです(笑)。
なにしろ貴重な10分です。
のんびりお茶している場合ではありません。
ましてやスマホを取り出したら、もうおしまいです。
席に着くやいなや、本を手にして読み始めます(スマホやタブレットで電子書籍を読むこともあります)。
10分たっぷり明治の文豪、夏目漱石の言葉を拝聴する。
その10分が1日でいちばん色濃く、充実した時間のようにも思えてきます。
そんな至福の時を過ごしていて、待ち合わせた相手から「すみません、少し遅れます」なんて連絡が入ると、ちょっと嬉しくもなります。
「カフェでお茶してるので、焦らずゆっくり来てくださいね」と、至福の時が続く喜びをかみしめます。
このような限られた時間で本を読むのは、締め切り前の原稿書きと似て、がぜん集中できます。