カジノ産業と若者の関わりを探るシリーズ企画の第2弾は、秋葉原にあるアミューズメントカジノを直撃する。同店の若いメンバーたちは、ディーラーを将来的な仕事として視野に入れているのか。また、ポーカーをプレイしに来ていた学生客にも、賭けるカジノとの楽しみ方の違いなどについて語ってもらった。(清談社 松嶋千春)
アキバカルチャーも競技も楽しめる
アミューズメントカジノ
秋葉原のアミューズメントカジノ『アキバギルド』。エレベーターを降り立つと、メイドスタッフたちが定番の「おかえりなさいませ」で出迎えてくれるが、ここは普通のメイドカフェではなく、メイドコスチュームのディーラーとゲームを楽しめるアミューズメントカジノだ。
アミューズメントカジノは金を賭けるギャンブルではなく、あくまでゲームとして楽しむ場だ。同店を運営するハンターサイト株式会社カジノ事業部の五ノ井洋佑さんによれば、秋葉原という土地柄、メイドスタッフに会いに来たり、突発的な観光で店を訪れるなど、カジノ目的ではないお客も多いという。ただ、最近はカジノに興味のある人も増えている。
「オンラインアプリゲームをされた方が実際に対人でやってみたいとか、海外のカジノに行く前にルールを覚えたい、というきっかけでいらっしゃる方がいます。日本のIRがニュースで取り上げられるようになって『日本でもアミューズメントでできるんだ』という感じで新規のお客様も増えていて、カジノゲームがより身近に感じられるようになったのだと実感しています。この店でプレイできるのは大富豪、ブラック・ジャック、バカラ、クラップス、ルーレットなど。なかでも1番人気なのはポーカーですね」(五ノ井氏)
メイドディーラーとの会話やアキバカルチャーを楽しむ層がいる一方で、店を訪れる人の半数は、競技としてポーカーに取り組んでいる層だという。
「弊社の代表がポーカー連盟の理事を務めていることもあり、ポーカーをはじめとするカジノゲームを文化として広めていきたいと思っています。系列店では世界共通のルールにのっとったトーナメント大会も開かれていて、予選を勝ち抜き世界大会に進出されるプレイヤーの方もいらっしゃいますよ」(五ノ井氏)