再開発計画の詳細が明らかになった神宮外苑地区再開発計画の詳細が明らかになった神宮外苑地区 Photo:PIXTA

2012年に新国立競技場の建設構想が打ち上げられてから、ずっとくすぶっていた神宮外苑地区市街地の再開発事業。その全貌がとうとう明らかになった。地権者の1社である三井不動産が東京都に提出した環境影響評価(環境アセスメント)の調査計画書で詳細が分かった。(ダイヤモンド編集部 大根田康介)

 神宮外苑の再開発計画は、老朽化した神宮球場と秩父宮ラグビー場を入れ替えて建設する巨大再開発事業で、西側はスタジアム通り、東側は絵画館正面の軟式野球場を取り囲む楕円の道路東側、イチョウ並木の東側までが範囲だ。対象地域の地権者は明治神宮、伊藤忠商事、日本スポーツ振興センター、高度技術社会推進協会、日本オラクル。彼らに代わり、同じく地権者の1社である三井不動産が計画をとりまとめた。

神宮外苑の杜は“高層ビルの森”に

 今回の開発のポイントはいくつかある。まずは「秩父宮ラグビー場」と「神宮球場」の位置の入れ替えだ。観光スポットで有名な銀杏並木、その西側の歩道に隣接するかたちで野球場棟、それに併設されるかたちで商業施設とホテルが建設される。高さは約60メートルになる。そして、銀杏並木の東側の樹が生い茂るエリアに2階建て、高さ15メートルの商業施設が数棟建つ。