また、「伊藤忠商事東京本社ビル」(1980年竣工、高さ約90メートル)は、2倍以上の高さとなる約190メートルの超高層に生まれ変わる。ラグビー場棟、野球場棟の周辺には、複合棟として高さ約185メートルと約70メートルの2棟、および並木の北西の端に高さ約30メートルのホテルが建設される。

 まさに神宮外苑の杜は、“高層ビルの森”へと変貌を遂げるわけだ。

市民団体は危惧を表明

 これらの再開発以前に、すでに周辺には「日本青年館ホテル」(高さ約70メートル、17年8月開業)、「ジャパン・スポーツ・オリンピック・スクエア」(高さ約60メートル、今年4月竣工)、「三井ガーデンホテル神宮外苑の杜プレミア」(高さ約50メートル、362室、今年11月開業予定)が建設されている。

 こうした大規模な再開発に対し、市民団体「国立競技場と神宮外苑を未来に手わたす会」が危惧を表明している。その内容を簡単にまとめると、以下の4点になる。

(1)神宮外苑は明治天皇の功績を残す公園をつくる目的で造営されたが、戦後まで国有地であったため、1952年に明治神宮に市価の半額で払い下げられた。現在も都市公園と風致地区に指定され、今や都心における大規模で貴重な緑とオープンスペースになっており、特に銀杏並木は東京を代表する並木道として多くの人に親しまれている。再開発のために特別に規制緩和されることが予想されるが、緩和はそのまま地価を大きくアップし、事業者に大きな収益をもたらす可能性がある。どんな理由で緩和が認められ、公的な空間が激変するのか。ほとんどの国民は知らされていない。