4月に新入社員や新入生になった人、もしくは人事異動や組織改革で新しい職場・組織に入った人はそろそろ3ヵ月が経つ。しばしば組織内での人脈づくりは、最初の3ヵ月が重要といわれるが、その理由や人脈づくりを円滑に進める方法などを解説したい。(ストレス・マネジメント研究者 舟木彩乃)
組織内での人脈づくりは
6月までに行うべき
4月は出会いの季節であり、スタートアップの時です。学校では入学式があって新学期が始まり、会社では入社式が行われ、事業年度がスタートします。そのため4月に異動や転籍の機会がある訳ですが、最初の3ヵ月、6月までに絶対にしておくべきことがあります。それが「人脈づくり」です。
「人脈づくり」というと、ビジネスで役に立つ「コネ」を思い浮かべる方も多いと思います。そのようなプロフェッショナルな人脈づくりも重要ですが、ここでお伝えする人脈づくりは、心の安定剤にもなる、気軽に話ができたり、時には助け合ったりという関係を築くためのものです。
学生の場合は「友達づくり」、会社員の場合は「社内の人脈づくり」に主眼を置いてお話ししたいと思います。
ところで、なぜ「人脈づくり」をすべき期間が、4月から6月までの3ヵ月間なのでしょうか。
18ヵ月にわたって大学の新入生がどのように人脈のネットワークを広げていくかを調査した研究によると、ネットワークは最初の3ヵ月でほぼ拡大を停止したそうです。
確かに、「春」にほとんど接点のなかった人から秋や冬になって突然「もっと話がしたい」とか「飲みにいきましょう」とか言われても、違和感があるものです。