また、その後の選考では実際に社員がやっているコンクリートの溶接作業を体験してもらい、学生は仕事の意義や奥深さを実感することになったのです。さらに選考の後半では、社長や社員にインタビューを行いながら2日間かけて合宿形式で、自分たちが入社した先のキャリアイメージを具体的にしていくインターンシップも実施したのです。

 そして、最後の内定を出す瞬間、社長も内定者も涙するほど感動的だったようです。学生も入りたい、企業も採用したい、その相思相愛の気持ちを選考プロセスの中で醸成することが成功につながったようです。

 大切なことは、大手企業と比べて、全ての面で勝とうとしないことです。内定者から、「この部分は他よりも上」ないしは、「この部分は他にはない」といったストロングポイントを何か一つつくることです。

「面接」をやめて
「面談」にすることの重要性

 最近の内定辞退の少ない会社の特徴は、採用担当者やリクルーターが学生と個別に向き合い、将来のことや就職活動の相談にのってあげていることです。

 学生と対話する際、一般的な面接ですと緊張感が生まれやすく、学生の本音が聞き出せないものです。学生も選考されると思うと、変なことは言えないと防御心が働きます。

 そこで、私がオススメするのは「キャリア面談」といって、学生の未来をお互いに考える場を用意することです。採用したい学生には必ず個別に時間をとって、次の質問を投げかけながら、目の前の学生にどんな情報や環境を提供したら、学生にとって後悔なき就活ができるかを共に考えていくのです。