たとえばグーグルでは、国に関係なく会社に誇りを持つ人たちが多かった。会社のTシャツを好んで毎日着ている人が大勢いた。中にいる人たちが自信を持って働けている、会社を誇りに思って働いている、知り合いや友達を連れてきたいと思っている。そういう環境があると、自然とリファラル採用にもつながりやすいし、それが勝手によい武器になっていた。

 反対に、組織がうまくいっていないときには、リファラル採用はすごく難しい。自分自身は10年その組織いるから色々な人を知っていて、やりやすいかもしれない。けれども、果たしてその環境を友達に勧められるかどうか。言い換えれば、自分が属しているのは誇れる組織かどうか。これは結構、重要な問いかけかもしれない。

社内の状態が悪いと
採用力は高まらない

 組織のミッションや目的に自分自身が共感していて、組織の信頼関係も高い。そういうとき、人は「これを実現するためにはこういう人が必要だ。実は、自分の身近にいるから連れてこよう」と迷わず行動できるだろう。けれども、そこに至る条件は結構ハードルが高い。単に「うちもリファラル採用を始めよう」と言っても、どこでも成功するわけではない。

 だからこそ、採用力を高めたいと思うなら、実はまず会社の中に目を向けるべきなんじゃないか。面接官が生き生きしていないような会社に入りたいと思う人は、いないだろう。

 採用のマーケティング上手になることで、応募者を増やすことはできる。それでも最後、優秀な人材に「ここで頑張りたい」と思ってもらえるかどうかは、社内の状態が良いかどうかにかかってくる。その好循環をいかに生み出せるかが、採用力の強さに直結するのではないだろうか。

 社内の状態が良いからこそ、採用力が高い。僕はそう信じている。