こうした日本固有の業界事情があることが、今回話題となっている先進技術を持ったクルマに限定した運転免許の実施が、日本が世界各国を差し置いて先行導入できる理由だ。

「選択制」については、一時的な措置ではないだろうか。

 先進的な運転支援システムを搭載するクルマが市場の主流になるまで、5年以上はかかるはずだ。なぜならば、自動車メーカーにおける1車種のフルモデルチェンジが5年程度、また自動車メーカーから自動車部品メーカーへの”大物”の新規製品の発注サイクルが2~3年程度だ。当初は「選択制」として導入し、先進的な運転支援システム搭載車が市場に十分に出回り、古いクルマと入れ替わる頃には「選択ではなく一律」での採用になると考えられる。

高齢者運転免許の今後
「利用条件の限定」に大きく踏み込むべき

「クルマ限定」を第一歩として始まろうとしている日本版の高齢者運転免許。

 今後の動きとして、『利用条件の限定』が採用される可能性がある。

 具体的には、「日中限定(夜間走行は不可)」「助手席同乗限定(ひとり運転は不可)」、また「自宅から半径10km以内限定」などだ。

 オーストラリアの一部地域など、海外ではこうした「条件付き免許」が採用されている事例がある。

 筆者は中央官庁関係者や有識者などとの懇親の中、またはテレビ番組などで『利用条件の限定』免許の早期採用を実現するべきとの意見を申し上げている。