体幹トレーニングではやせない?
体幹トレーニングはサッカーの長友佑都選手が行っていることもあってブームとなり、今ではアスリートから学生、トレーニング好きな男女の間では定番のトレーニングとなりました。お腹が凹むという触れ込みではじめたものの、今はやっていない、そんな人は少なくないかもしれません。やめた理由は、意外と時間がかかる、きつかった、なんとなく……といろいろなようですが、つまりは期待するほどの効果を得られなかったからではないでしょうか。
体幹トレーニングでは、バランスをとる際に結果的にお腹周りを締める力が使われるので、やらないよりはお腹を凹ませる効果はあります。
しかし、体幹トレーニングの目的はお腹を凹ませるためのものではなく、体幹を安定させることでスポーツ時のケガや腰痛の予防とスポーツのパフォーマンス向上が目的です。体幹トレーニングは全身を使うため、全般的に運動強度が高く、お腹に力は入るものの、お腹を引っ込めながら行うのは至難の業でもあります。
とくに、非常にバランスをとりにくいポジションでお腹を引っ込めようとすると、お腹を意識するどころか、グラグラしてしまってなかなかうまくできません。お腹を凹ませる形で使いにくいのは、ぐらつく丸太に乗ってお腹を引っ込めるのが難しいのと同じです。難易度が高い=腹を凹ませる効果が高いのではないのです。50代以降の男性から、無理にバランスをとろうとして腕や肩などの関節が痛くなってしまったというお声を聞くことがありますので、ご注意いただきたいと思います。
(次回へ続く)