――筆者のウィリアム・A・ガルストンはWSJの政治コラムニスト ***  キューバのミサイル危機のさなか、当時のジョン・F・ケネディ米大統領はディーン・アチソン元国務長官をシャルル・ド・ゴール仏大統領のもとに派遣し、米国の調査結果や意図を説明させた。これは決して簡単な任務ではなかった。フランスはすでに独立した立場を主張しつつあり、その後、北大西洋条約機構(NATO)の統合軍事機構から脱退することを決めた。  アチソン氏がド・ゴール大統領にキューバ国内にあるソ連製ミサイルの画像を示し始めると、大統領はそれを制止。「いや。私には米国の大統領の言葉だけで十分だ」。