読者の皆さんにも思い当たるところがないだろうか?ついついオトクなもの、ポイント還元率の高さにつられてチャージするものの、それを使えるところが少なかったり、スマホから出金できないことがわかったりして、後悔してはいないだろうか。

 Bさんの最後の話に注目してほしい。現在の決済アプリには、スマホから出金することができるところとできないところがあるのだ。出金できたとしても、手数料がかかる場合もある。では各社の取り扱い事情は、どうなっているのだろうか。

出金できるのはd払い、LINE Payなど
資金移動業者に限られる

 アプリから自分の銀行口座へ出金ができるかどうかは、決済(送金)アプリを提供している会社の法的な立ち位置によって変わる。

 それはアプリ提供業者が、資金決済法の「資金移動業者」として登録しているかどうかだ。なぜなら金融機関以外で「送金」が唯一許されているのが資金移動業者だからである。

 QR決済アプリ提供会社を法的に分類すると、3つのタイプがある。それは、(1)お金の出し入れが可能な「資金移動業者」、(2)発行元においてのみ利用できる「前払式支払手段発行者」、(3)買い物などの支払いを代行する「電子決済等代行業者」である。それをまとめたのが、以下の表である。

 PayPayは6月30日時点で加盟店が60万店舗と非常に多いが、前払式支払手段(第三者型)発行者にとどまっている。先述のBさんが「銀行口座に出金できないアプリだった」と言うのは、そのアプリ業者が資金移動業者に登録していないからである(PayPayをはじめ、現時点で出金できないところでも、今後、資金移動業者として登録されるとお金の出し入れが可能になる[*注])。

[*注]資金移動業者は、財務基盤や体制整備、法令順守(コンプライアンス)、情報の安全管理はもちろん、利用者保護の措置(100%以上の履行保証金の供託義務など)の規制など管理監督を受けることになる(詳細は資金決済法第37条以降参照)。