ビットポイントジャパンの親会社が発表した、仮想通貨の不正流出に関するお詫びのニュースリリース Photo by Takahiro Tanoue

7月12日、仮想通貨交換業者のビットポイントジャパンは約35億円相当の仮想通貨の不正流出が起きたと発表した。くしくも同社は、2週間前に金融庁による業務改善命令が解けたばかり。今回の不正流出は、業界全体の信頼回復ムードに水を差す事態となりかねない。(ダイヤモンド編集部 田上貴大)

最悪のタイミングで発覚した
約35億円相当の仮想通貨の不正流出

 「正直、厳しいな」――。第一報を耳にした、ある仮想通貨(暗号資産)交換業者の幹部は顔をしかめた。

 その一報とは、7月12日に仮想通貨交換業者のビットポイントジャパンが、ハッキングにより約35億円相当の仮想通貨が不正流出したと発表したもの。

 幹部が顔をしかめた理由は何か。それは、ビットポイントは経営管理態勢やシステムリスク管理態勢の不備を理由に金融庁から業務改善命令を受けており、その命令がわずか2週間前の6月28日に解除されたばかりだったからだ。

 今回、被害に遭ったとされる約35億円の内訳は、顧客からの預かり資産が約25億円で、自社勘定で保有していた資産が約10億円。同社が扱っているビットコインをはじめ、ビットコインキャッシュ、イーサリアム、ライトコイン、リップルの5銘柄にまで被害が及んでいる可能性があるという。

 また、約35億円相当の仮想通貨は全額が「ホットウォレット」と呼ばれるオンライン上の保管場所にあった。同社は自社の保管場所を「ウォームウォレット」と呼び、オンラインにつなぎながらも秘密鍵が暗号化されているなど、セキュリティーレベルはホットウォレットより高いとうたっていた。

 だが、その自慢のセキュリティー体制でも、今回の不正流出を防ぐことはできなかったわけだ。今や、ビットポイントは全ての交換所サービスの停止に追い込まれている。