ヘルスケア、オートモーティブに続き
エネルギービジネスを攻める
IT大手ディー・エヌ・エー(DeNA)が電力ビジネスに本格参入することが、ダイヤモンド編集部の取材で分かった。同社は今年4月、秘かにエネルギー事業推進室を設立していた。エネルギーをヘルスケア、オートモーティブに次ぐ成長分野と位置付け、収益の柱として育てていく方針だ。
エネルギー事業推進室を設立する2カ月前の今年2月には、関西電力と石炭火力発電所の燃料運用最適化を行うソリューションの共同開発に基本合意している。
「成長分野であるヘルスケアとオートモーティブの延長線上として考えたとき、エネルギー事業は非常に親和性が高いと感じた」と新設されたエネルギー事業推進室の石坂弘紀室長。「発電、送配電、小売りといった従来の電力ビジネスではくくれない分野」にビジネスチャンスを見いだす。
具体的には、AI(人工知能)やIoT(モノのインターネット)といったテクノロジーを駆使し、発電所や送配電網といった電力インフラのO&M(保守・運用)を最適化するシステム開発のほか、普及拡大が見込まれる太陽光発電を中心とする分散型エネルギー関連のサービス提供を展開する見込み。「将来的にはテクノロジーという切り口でスマートシティーの一翼を担いたい」(石坂室長)という。