もっとも、分派を視野に入れた上司に辞表を預けて、「ボスの言うとおりにします」と自分の身の上を預けた今回の離党者たちも、これまた、ビジネスの世界には時々いるような人種だが、ビジネスパーソンとしては、自分の身の上を自分で判断しないのかと心配になる。

 よく見ると、どちらの立場の議員さんたちも、とても人間臭い(「臭い人間だ」とまでは言っていない)。

勝ち馬に乗って造反組を糾弾する輩も
どの立場の議員も非常に「人間臭い」

 今回、造反でも中間でもない人々で、ひどく興味を惹かれたのは、造反議員への強硬な処分を求める議員さんが十名強、首相に意見する行動に出たことだった。

 会社でも、争いの大勢が決してから、多数を擁する主流派の尻馬に乗って、反対派を告発する、「告げ口野郎」のような社員が登場することがある。ビジネスパーソンにはおなじみの世界だ。しかし、国会議員の世界で、これが見られるとは思わなかった。

 造反議員を処分すればポストが空いたり、自分たちの序列が上がったりすると思ったのか、次の選挙のために、自分たちもテレビに映っておきたいと思ったのか、このレベルになると、何を考えているのか、想像することが難しくなるが、いやはや、人間の集団は面白い。

 再び断るが、政治の世界をサラリーマン世界に喩えることで、筆者は、政治や政治家の価値を貶めたいわけではない。せめてもの興味を失わないようにしながら、人間集団としての政治家の行動を、等身大の人間の行動として理解しようとしているだけだ。

 政治家を思想や一貫した意志に判断力を持った理念的存在として扱うのも、芸能ニュース的な「誰が誰と仲良し・不仲だ」というレベルで理解しようとするのも、不正確だと思う。