トヨタモビリティカンパニーへの変身、風土改革、構造改革により、トヨタの強みを自分の代で取り戻すと言う豊田章男社長がトップ就任してから10年経過する中で、4~6月決算でも「中味で構造改革、体質強化の成果が少しずつ出てきた」(吉田副社長)とする。

ルノーとの関係が
注目される日産

 一方の日産は、先述した通り、トヨタとは対照的な結果となった。ゴーン元会長の突然の逮捕から半年が経過してゴーン体制からの完全離脱で西川体制の船出となったが、連結営業利益は前年同期比99%減の16億円と大幅に落ち込んだ。

 業績悪化に歯止めがかからず4~6月決算業績は赤字すれすれ、1万2500人の人員削減と生産能力を1割減、不採算商品の打ち切りというリストラ策を発表した。第1四半期の営業利益16億円、純利益642億円は予想以上の下振れとなり、営業利益はリーマンショック後の09年1~3月期以来の水準に落ち込んだ。

 これは、ひとえにゴーン体制下でのグローバル販売拡大攻勢策の失敗が一気に表面化した格好だ。北米、中国に続く市場テコ入れをダットサンブランドで行ったものの、アジアなど新興国市場戦略での苦戦で稼働率が低下したこと。米国でのシェアアップへのフリート拡販やインセンティブ(販売奨励金)の積み増しが日産ブランド力の低下につながるという悪循環は、かつての90年代後半の日産経営危機と“写し絵”のようだ。

 当時の日産は、経営危機を回避するため、仏ルノーとの資本提携を選択し、ルノーから派遣されたゴーンCOOによる日産リバイバルプランでの村山工場など5工場の閉鎖、2万1000人の削減などのリストラ策で立ち直ったのだ。

 日産の売上高営業利益率は、2018年度で2.7%と大きく低下し、この4~6月期ではわずか0.1%となった。直近の中期経営計画「日産パワー88」では、営業利益率8%の達成を打ち出していたのだ。