優柔不断は決して悪いことではなく、じっくり考えている証拠 Photo:PIXTA

「脳」というと、手や足のように意思のとおりに動かせないものと思われがちですが、意外と単純にできていて、「こう刺激すれば、こう反応する」という、お決まりのパターンがあります。つまり、筋肉を動かすかのように脳をうまく働かせれば、もっと能力を高めることができるのです。そこで前回に続き、脳科学者・中野信子氏の著書『あなたの脳のしつけ方』(青春出版社)から、そんな聞きわけのいい脳をつくるための具体的な実践法を紹介します。

遅くても正しい判断を助ける脳の「Cシステム」とは

 人生とは、まさしく判断の連続。仕事で決めることや住居の選択はもちろん、今日の服装、会議でどんな発言をするか、ランチに何を食べるかなど…人間が生きていくには毎日、それこそ毎分毎秒、さまざまな判断を下す必要があります。そこで、今回は脳の仕組みを上手に生かしてさまざまな局面で“より自分に利益をもたらす判断”をしていくための方法を紹介します。

 まず、人間が意思決定を下すときには、主に脳の2つのシステムを使っています。1つが、ものごとを迅速に判断する「Xシステム」と呼ばれるもの。Xは「reflex=反射」からとられたもので、“反射システム”と置き換えて考えてもよいでしょう。このXシステムの特徴は、反射的にものごとを素早く判断できることですが、速いだけに「拙速な判断になりやすい」という弱点があります。