コンビニFC店を「覆面調査員」が監視、オーナーの自由を奪う本部の重圧Photo:Diamond

コンビニ加盟店問題を巡って「声を上げるオーナーは一部に過ぎない」との指摘は真実なのか――。覆面調査員がひそかに店舗を訪れて接客や品ぞろえをチェックし、採点するローソン。店舗のセール品の陳列の様子を本部社員が写真に撮って記録するファミリーマート。あの手この手で加盟店を締め上げるのは、最大手のセブン-イレブン・ジャパンだけではない。2019年6月1日号「コンビニ地獄 セブン帝国の危機」の掲載内容の一部を加筆・修正してお送りする。(ダイヤモンド編集部 岡田 悟)

 「マスコミに出て本部を批判するオーナーは当社にはいない」――。コンビニ業界3位のローソン。竹増貞信社長はつい最近までこのように述べ、いかに加盟店との対話に心を砕いてきたかを強調していた。

 「ローソンの加盟店オーナーが表立って本部を批判できないのは、MSが目を光らせているからだと聞いている」(あるローソン以外のコンビニ加盟店オーナー)。

 ローソンが加盟店の監視に活用するのは、本部や加盟店の間でMSと略して呼ばれるミステリーショッパー。いわゆる覆面調査員だ。男女2人が一般客のふりをして店舗を訪れ、こっそりと店を採点するのである。

 そこでは商品の陳列の仕方や種類の豊富さから、店内の清掃状態、身だしなみやあいさつ、接客態度まで70項目以上にわたって厳しくチェック。さらには、近隣の競合店とも比較される。