消費増税の語られないリスクを、行動経済学で解き明かす
消費増税が日本経済に及ぼす悪影響について、あまり語られていない行動経済学の視点も加味して考えてみたい(写真はイメージです) Photo:PIXTA

 いよいよ消費税の10%への増税まで、あと数日となりました。今回の増税を巡ってはさまざまな問題点が指摘されていますが、増税直前のタイミングとなる今、増税が日本経済に及ぼす悪影響について、特にあまり語られていない行動経済学の視点も加味して考えてみたいと思います。

マクロ経済の観点では
消費増税の悪影響は軽微?

 政府は、マクロ経済の観点から対策を十分に講じているので、消費税再増税の悪影響はほとんどないと主張しています。

 つまり、消費税の2%増税によって国民負担は5.7兆円増えるけれど、政府の対策による国民負担の減少はそれを超える規模なので大丈夫、ということです。具体的には対策として以下が挙げられ、合計6.3兆円の負担減となります。

・軽減税率導入:1.1兆円

・幼児教育無償化、社会保障の充実:3.2兆円

・ポイント還元、プレミアム付き商品券など:2兆円

 ただ、この説明は額面どおりには受け取れません。軽減税率の導入は低所得者層よりも富裕層への恩恵の方が大きいですし、幼児教育無償化だって、もともと多くの自治体が独自の政策により無償化や負担軽減を行なっていたことを考えると、実際には政府の試算ほどの負担減にはならないように思えます。