ただし「(歩行領域EVの3モデルのうち、女川町で実証が始まった)座り乗りタイプは(当初2021年量産とプレスリリースされているが)量産化については最終決定しておらず、現在検討中だ」(トヨタZEVファクトリー・ZEV B&D Labの田代裕一氏)という。また「(歩行領域EV各モデルは)販売方法について、リースや各種サービスとの連携など(売り切り以外の)さまざまな可能性を検討している」とも説明した。

福井県永平寺町エボリューション大使
ハンドル形電動車いす、ガイドライン作成を目指す

 このように、ハンドル形電動車いすが「福祉から歩行補助」、さらには「全世代型の気楽な移動手段」として進化しようとしている中、やはり大きな課題となるのが安全な利用方法だ。

 スズキやホンダの販売店や、メーカー各社でつくる電動車いす安全普及協会などが主催する安全な利活用に関する講習会がある。だが、中古で購入した場合など、こうした講習を受けない人も多い。 

福井県永平寺町 エボルーション大使として、筆者自身でハンドル形電動車いすを購入し自主実証を続けている
福井県永平寺町エボリューション大使として、筆者自身でハンドル形電動車いすを購入し自主実証を続けている

  筆者は現在、福井県永平寺町で政策アドバイスを行う、エボリューション大使の任にあり、町内に住居を借りて定期的に通っている。永平寺町MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)会議の取りまとめもしているが、同会議の中でスズキ、ヤマハ発動機、本田技術研究所にも参画していただき、ハンドル形電動車いすの「パーソナルモビリティ」としての可能性について議論している。

 その延長として、筆者自身でハンドル形電動車いすを購入し、永平寺町内や福井県内各所で自主的な実証試験を始めた。永平寺町と協力して、安全利用に関するガイドライン作成などを目指す。

 この分野、引き続き全国各地での取材を続けていきたい。

(ジャーナリスト 桃田健史)

訂正 記事初出時より、以下のように修正させていただきました。第8段落「中学生以上」→「18歳以上」。第9段落の具体的な担当者名と肩書を削除し「イオンモールの実証試験の担当者」に変更、「昨年後半から」→「これまで」。第14段落の「店頭や共用スペースでの物損については」→「店頭や共用スペースでの過失による物損については」(2019年10月8日14:15 ダイヤモンド編集部)