ある中国当局者は今年8月、香港での抗議行動は「カラー革命の性格を明確に帯びている」と語った。カラー革命とは政府転覆を狙った市民の蜂起のことだ。中国国務院の香港・マカオ事務弁公室の張暁明主任によるこの発言は脅し文句だったが、一理ある。抗議デモは革命的な方向へ転換しており、全ての関係者にとって重要性が増している。現在の危機的状況は今年6月に始まった。何百万人もの香港市民が「逃亡犯条例」改正案の撤回と、同改正案を推し進めた林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官の辞任を求めた。その後、ラム氏が香港市民の要求を無視し続け、平和的な抗議行動に警察が暴力で応じたことから、抗議行動参加者らの目標は拡大した。彼らが掲げる「5項目の要求」の1つは、普通選挙、つまり行政長官と香港立法会(議会)議員の直接選挙だ。