米トランプ政権がロシアと欧米との戦争リスクを減らす狙いで交わされた約30年来の国際条約からの脱退に向け動いている。互いの領空での偵察機の飛行を認める領空開放(オープンスカイ)条約から米国が脱退すれば、冷戦後の軍縮の枠組みがまた1つ空中分解することになる。米国は既に中距離核戦力(INF)全廃条約から脱退。2021年に失効するロシアとの新戦略兵器削減条約(新START)の行方も不透明だ。2人の米当局者によれば、ドナルド・トランプ大統領は1992年に交わしたオープンスカイ条約を破棄する意向を示す文書に署名した。ホワイトハウスは、オープンスカイ条約からの脱退を政権が決めたかどうかの質問に回答しなかった。ある当局者は協議が続いていると明かし、「この大統領は何でもありだ」と話した。
米トランプ政権、今度は領空開放条約から脱退か
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