米デトロイトショーは年明けに行われていたが、冒頭の豊田章男自工会会長の言葉にあるように、同時期に行われる米ラスベガスでのCES(国際コンシューマー・エレクトロニクスショー)にお株を奪われている。CESは本来、家電メーカー中心の見本市だったが、昨今、自動車がCASE対応の新技術で主役になってきたのだ。

 豊田章男自工会会長のリーダーシップで、東京モーターショーが“変わった”のを示したのは確かだ。しかし、モーターショー本来のあり方として乗用車はBtoC主体なのだろうが、商用車・サプライヤーにとってはBtoBの側面もある。

 すでに、“クルマの祭典”であるモーターショーである時代は終わったのかもしれない。だが、東京モーターショーは、名古屋・大阪・福岡・札幌などの地方モーターショーに連鎖するし、地方でのクルマあるいはモビリティへの求め方も異なるものがある。

 東京モーターショーの主催も、かつての自動車工業振興会から日本自動車工業会に変わって久しい。今回の東京モーターショーを変える意気込みは、来夏の東京オリンピック・パラリンピックでの新時代モビリティのショーケースへの予告という側面もある。

 今回、豊田章男自工会会長が「独りで走り過ぎ」という見方もあるが、大胆に変えるという意欲と試行は評価すべきだ。

 豊田章男自工会会長の続投が決まった。成功か否かということでは、今回のチャレンジを次回に生かし、つなげていくことができるかどうかを注視すべきであろう。

(佃モビリティ総研代表・NEXT MOBILITY主筆 佃 義夫)

訂正 記事初出時より、11段目の以下の部分を削除し、12~13段目を現在の表記に修正しました。
『また、テレビでは東京モーターショーのCMが頻繁に流れているが、これも会長の意向で大幅にCM費用を拡大させたという。一方で、トヨタイムズのCMでは、豊田章男社長と香川照之編集長の掛け合いが流されて「東京キュウマンモーターショーでしょうね」の豊田章男氏の声が連発されているが、視聴者にとっては「ん…?」と、何のことかわからないだろう。』(2019年11月1日 16:55 ダイヤモンド編集部)