日米貿易交渉で関税の大幅引き下げが決まった米国産牛肉は、安全上の懸念から欧州連合(EU)が輸入を原則として禁止しており、米国内でも食べない消費者が増えつつある代物だ。
8月末の日米首脳会談で緊急輸入が決まった米国産トウモロコシも、燃料用需要が増えず、だぶついている。
日本はこうした米国の余剰農産物の「はけ口」になろうとしている。
米国産牛肉の関税引き下げ
「肥育ホルモン剤」でEUは輸入禁止
日米両政府は10月7日、新貿易協定に正式に署名した。臨時国会での承認を経て、来年1月1日に発効する見通しだ。
新協定の目玉の1つが米国産牛肉の関税引き下げだ。