アブラ(脂・油)はどう増やす?
アブラ(脂質)を味方につけて痩せるため、ちょっと詳しい話をしておきましょう。
そもそも脂質(脂・油)は、全身に37兆個もあるとされる細胞を包んでいる細胞膜、左右の腎臓(じんぞう)の上にある副腎(ふくじん)から分泌するステロイドホルモンなどの原料として、とても重要です。
脂質のなかでもα‐リノレン酸は体内で自らつくれないため、食事から摂るべき必須脂肪酸となっています。
(サラダ油や加工食品などに多く含まれるリノール酸も必須脂肪酸なのですが、こちらは摂りすぎによる弊害が心配されています)
健康食品のCMでよく見聞きするEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)は、体内でα‐リノレン酸からつくられますが、私たちの体では必要量を満たすのが難しいので、必須脂肪酸に準じた扱いとなります。
α‐リノレン酸は、エゴマ(シソ)油、アマニ油、EPAとDHAはイワシ、サバ、アジ、サンマなどの青魚、マグロなどに多く含まれていますから、積極的に摂りましょう。
植物油は、糖質ゼロです。
でも、摂りすぎによる弊害が心配されるリノール酸の多いサラダ油はなるべく避けて、調理には少々割高でもエゴマ(シソ)油やオリーブオイル(未精製のエキストラヴァージン)を使うようにするといいです。
主成分が脂質のマヨネーズ、バターは、高カロリーなのでカロリー制限のダイエットでは敬遠されますが、糖質を含みませんから気にせず摂って大丈夫です。
マヨネーズの主な原料は食用油、卵、酢で、日本では卵黄(卵の黄身)のみを使ったものが主流です。
卵黄タイプのマヨネーズは、大さじ1杯(15cc)で「糖質0.2g」とごく微量ですから、野菜サラダなどにたっぷりかけても問題ありません。
「80%カロリーカット」など、カロリーを抑えたタイプのマヨネーズもありますが、糖質が多めになるので、ノーマルタイプのほうがおすすめです。
バターは、牛乳から分離したクリームを練って固めたものです。
食塩を含む「有塩タイプ」と食塩を含まない「無塩タイプ」がありますが、どちらも糖質ゼロです。お好みでどちらを使ってもOKです。
かつては「動物性のバターよりも、植物性のマーガリンのほうが健康的」などといわれていましたが、マーガリンにはトランス脂肪酸という人工的につくられた有害な脂質が含まれていますから、控えたほうが無難です。
以上、ちょっと話が細かくなったので、下の図解も参考にしてみてください!