結果として、トヨタ系サプライヤーのトヨタ依存度は大幅に上昇した。

 デンソー、アイシン精機の売上高に占めるトヨタグループの構成比はそれぞれ47.9%(前年同期比2.4ポイント上昇)、62.5%(6.1ポイント上昇)となった。

 だが、逆風下のトヨタの「独走」がどこまで続くのかは不透明だ。デンソーやアイシン精機も警戒感を強めており、近年増やしていたCASE領域への設備投資などを削減し、身を縮め始めた。

 実際に、デンソーは20年3月期に、設備投資で200億円、研究開発費で100億円を削る決断をした。
アイシン精機の伊勢清貴社長は現在約3200億円の設備投資について「過大投資だ。既存部品への投資はある程度制限し、(電動化や自動運転など)新規の方に向ける」と言い切り、投資を絞り込む考えを示した。

 アイシン精機の需要減速への備えは設備投資の縮小にとどまらない。

 決算発表があった10月31日、主要子会社で自動変速機の世界最大手のアイシン・エィ・ダブリュ(AW)との経営統合を発表したのだ。アイシン精機とAWを統合するとアイシングループ連結売上高の8割を占める事業体となる。

 アイシン精機はこの主力2社の統合を契機にして、グループ内で構造改革対象になっている子会社74社の統合再編などを加速する構えだ。

 もちろん、トヨタのサプライヤー改革の対象はグループ全体に及んでいる。

 従来、トヨタグループは、同じケイレツ内で重複する製品や技術があっても目くじらを立てず、内部で競争することでより高みを目指してきた。ある程度の“無駄”は必要悪だったのだ。

 しかし、中国など新興の自動車メーカーが電気自動車で攻勢を掛けるなど、技術革新のキャッチアップが加速度的に早まっている。早晩、グループ内の無駄を看過できる状況ではなくなるだろう。