便秘が増えているのは、「洋式トイレの普及が原因」との指摘があります。その理由とは?
便秘が増えているのは、「洋式トイレの普及が原因」との指摘があります。その理由とは?(写真はイメージです) Photo:PIXTA

便秘に苦しむ人は多い。便秘医療の実態について、前回前々回に続き、横浜市立大学大学院医学研究科・肝胆膵消化器病学教室の中島淳主任教授に取材した。中島主任教授は「便秘は生活習慣病であり、現代文明病」と指摘する。(医療ジャーナリスト 木原洋美)

便秘は生活習慣病であり、
現代文明病でもある

「便秘は生活習慣病であると同時に、現代文明病でもあります」と、慢性便秘医療の第一人者・中島淳主任教授(横浜市立大・肝胆膵消化器病学教室)は語る。現代文明の中でも特に、快便を遠ざける元凶となっているのが「食生活」と「洋式トイレ」だという。つまり、「入れるもの」と「出し方」。

 どういうことなのか、まずは「食生活」から聞いてみた。

「1549年、今から470年前に日本にやってきた宣教師フランシスコ・ザビエルは、『魚と野菜(米、麦を含む)しか食べていないのに、この国の人たちは不思議なほど達者であり、まれに高齢に達するものも多数いる』と書き残しています。

 また江戸時代の庶民の食事は一汁一菜が基本。みそ汁などの汁物に、野菜や豆、魚などのおかずが1品と副菜は少ないながら、食物繊維が豊富な玄米ご飯を“1日5合”も食べていたお陰で、便秘の人はほとんどいなかったと考えられています。