同僚から平気で
手柄を奪うケースも多い

 さらに言えば、このようなことは上司と部下の間ばかりでなく、同僚の間でも起こっている。そんな同僚に対する不満や不信感を口にする人も少なくない。

 30代男性のCさんは、同僚に人のアイデアを盗む人物がいて、腹が立つことが多いと言う。

「ついこの前も、そいつが『ある案件についてちょっと意見を聞きたいんだけど』と言ってくるので、自分の思うことをいろいろ話したんです。そうしたら、私が話した内容を、あたかも自分で考えたかのように課長に話しているんです。同じ部署にいるので、こっちにも丸聞こえなんですよ」と、あきれ顔で言う。

「先週の会議でも、ある提案について、各自アイデアを練っておくようにって課長から言われたんです。昨日、そいつが『お前、何か考えた?』って聞くので、自分なりに考えているアイデアを話したんです。そうしたら、しばらくして、そいつが私のアイデアをほぼそのまま自分のアイデアとして課長に話しているのが聞こえたんです。で、課長から、『それは面白いかもしれないな。じゃあ、その線で企画書をまとめてみろ』なんて言われている。またやりやがったなって思うんですけど、そこで口を挟むのも大人げないし、いつもやられっぱなしです」と、話しているうちに怒り感情が込み上げてくる様子だった。

 そして最後に、「だけど、そいつに悪びれた様子がまったくないんですよ。あんなえげつないことをした後も、平気でこっちに話しかけてくるのが、ほんとに不思議で…。どうして平気なんですかね」と、理解を絶するといった感じで疑問を口にする。

 Cさんも言うように、普通の感覚を持つ人なら、こんなにあからさまに仲間の手柄を奪うようなことはできないし、もしそんなことをしたら気まずくて、その仲間と目を合わせることなどできないはずだ。

 でも、このようなタイプは、普通の感覚がないからこそ平気で人の手柄を奪うことができるのである。その心の中はどうなっているのだろうか。