今年は世界中で債券利回りが急落したことを受け、「日本化」という古くからの妖怪が再び市場に出没し始めている。白川方明・日銀前総裁も先月行われた講演でその危険な見通しについて警鐘を鳴らした。「日本化」とは、低成長、インフレ不在、硬直化した金融市場を総称するキーワードだ。しかし日本経済はその危うい評判の割に好調であり、人口縮小に直面していることを考えればなおさらそう言える。また金融市場は他のほとんどの国と比較して、手堅い投資機会を提供している。