おカネの歴史 決算書・給料 #5
Photo:iStock/gettyimages

決算書って何?

特集「漫画でわかる!おカネの歴史 決算書・給料」(全8回)の5回目は指さし確認により「一発で見抜く!」をコンセプトにして、決算書の中の損益計算書(PL)を超楽チンに理解できる内容になっています。会社がもうかっているのかという、多くの人が最も知りたいことが分かるようになります。これまで何度かダイヤモンド編集部では決算書の特集をしてきましたが、今回は「史上最高の楽チンさ」となっています。面倒なことは一切する必要がなく、指さし確認していけばいいのです。

「週刊ダイヤモンド」2019年4月27日・5月4日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの

決算書はいわば「企業の成績表」
必要としている人がたくさんいる

 特集のこれまでの漫画では決算書が大事だと伝えました。それでは、そもそも決算書って何なのでしょうか!?

 簡単に言えば、企業の成績表、通信簿みたいなものなので、それを必要としている人がたくさんいるのです。

 企業がビジネスを進めるに当たり、自分の持っているおカネだけでは足りないことがほとんどです。そこで、銀行から借金をします。漫画で説明したイタリアの商人に融資するバンコみたいなものですね(特集#2:「銀行の生みの親」がイタリア商人だったのはなぜか【漫画・おカネの歴史】参照)。

 あるいは、株式を発行して、株主におカネを出してもらいます。こちらは漫画では東インド会社に出資する株主のことですね。

 そして、こちらも漫画でお伝えしましたが、そのようなおカネを出す人たちにとっては、企業がもうけているのかもうけていないのか、借金が多過ぎて首が回らないのかという情報は非常に重要なのです。ヘタをすると自分が出したおカネが、パアになってしまいますから。

 おカネを出した人だけではなく、商品を納入する取引先、商品やサービスを購入する消費者だって同じです。多くの関係者にとって、その会社がどんな状況かまったく分からないのでは、不安で仕方がありません。

 その不安を解消するために企業が外部に情報を公表するのが決算書という仕組みなのです。

 特に大きな企業ほど関係者が増えますから、株式市場に上場している企業には決算書の開示に関して細かい義務がたくさん課されています。そのルールを破った企業は罰せられるほどです。

決算短信、有価証券報告書…
決算書には幾つかの種類がある

 さて、決算書と一口に言っても、実は幾つかの種類があります。

 まず、決算短信は上場企業が決算発表時に証券取引所に提出する業績の速報です。速報といっても、結構な量の情報が記載されています。次に、有価証券報告書(有報・ゆうほう)は上場企業などが金融庁に提出を義務付けられている書類です。ざっくり言えば決算短信の拡大版のようなものです。

 さらには、広い意味の決算書には、企業の決算説明会での資料や動画も含まれます。

 決算短信や有報が文字ばかりで分かりづらい書類なのに対し、グラフや写真、イラストを使い、とても分かりやすいのがこの手の資料や動画です。

 ただし、注意が必要なのは企業が作る資料や動画には作成のルールがないため、企業が伝えたいストーリー、良く見せたい面が強調されがちです。やはり、決算短信や有報を読解できることが非常に重要なのです。

 4~5月は“決算書”のシーズンです。多くの企業では4月から翌年3月までの1年間の経営成績をまとめることが多いのです。3月に締めることから、「3月期」と表現されます。そして、決算書の作成には時間がかかることから、約2カ月後の5月ごろに企業の決算発表は集中するのです。

 忙しい社会人のみなさんも、ぼんやりしてはいられません。今こそ、決算書の読解術を身に付けるべきなのです。

 働く人も決算書が読解できなければ自社の情報や取引先のことが分からないですし、出世ができません。個人投資家も株を購入しようとする企業に詳しくなれません。

 また、昨今は就職活動をする学生の間でも英語に加えて財務の知識を習得しようという熱が高まっています。つまり、老若男女を問わず必須のスキルなのです。

 でも、安心してください。これまで本誌では決算書の特集を何度かしてきましたが、本特集はダイヤモンド編集部発のコンテンツ史上、最高の楽チンさです。

 もう面倒くさいことは一切覚えなくていいのです。

 基本は「指さし確認して割って、業種平均と比べる」だけです。そして業種平均は全ての指標のページに掲載してあります。

 これで、職場の上司や後輩には「あの企業のROEはいまひとつだな」などと、財務通のように語れます。

 そして、決算書には財務3表というものが含まれますが(下図参照)、今回の特集ではその詳細な構造は「読み飛ばしOK!」と表記して理解しなくてもいいようになっています。

 もちろん、具体的な企業の事例や深掘りした分析もたくさん出てくるので、すでに財務を理解している人にとっても読み応えのある内容になっています。

 さあ、力を抜いて、レッツ指さし確認です!