インド当局は19日、市民権改正法案を巡る抗議デモの拡大を抑えるため、モバイル通信サービスを停止したほか、首都ニューデリーの一部地域への立ち入りを禁止した。移民に市民権を付与する同法を巡り、イスラム教徒に対する差別との批判が巻き起こっている。学生や市民団体が新法案の撤回を求めて全国的な抗議運動の展開を試みる中、当局は大規模集会を禁じ、複数の都市でデモ参加者を逮捕した。ナレンドラ・モディ首相率いる政府は先週、イスラム教を除く南アジアの主要宗派の移民が市民権を取得しやすくする法案を可決させた。これを受け、大学キャンパスやニューデリーのイスラム教徒居住区をはじめ、全土に抗議デモが広がっている。