ランチの無料宅配、3ドルの化粧品、タクシー乗車料の割引など、新興IT(情報技術)企業の多くが客寄せに使ってきた値引きや無料サービスは、投資家の不興を買い始めている。企業が黒字化を果たせていないことに投資家はしびれを切らしているのだ。ベンチャーキャピタルの支援を受けた新興企業はここ10年、「補助金」つきの製品やサービスを大量に繰り出してきた。背景には、次なる消費者向けIT巨人への投資を急ぐ投資家の姿勢があった。そのテーマとは、スマホアプリをタップするだけで届く魅力的なサービスのとりこになるロイヤルカスタマーを獲得し、市場のリーダーを創出することだ。企業が大きく育てば、利益が流れ込み、補助金も終わりにできるだろう。
新興IT、投資家への新たな課題「値引きより利益」
「資金調達の補助金バブルは終わった」
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