収益力強化設備の計画書は
絵に描いた餅でOK

 次に、収益力強化設備(B型)ですが、これは少々やっかいです。こちらも条件は3つです。

(1)金額の基準は、先ほどのA型と同じ
(2)投資計画で年平均の投資利益率が5%以上となることが見込まれること
(3)経済産業大臣の確認を受けること(経済産業局に承認をもらう)

 一番のポイントは、自社で投資計画を作成することにあります。そして、投資計画は、“投資利益率”が5%以上となるようにつくる必要があります。

 投資利益率は、「(営業利益+減価償却費)÷設備投資額」で計算します。

 1億円の投資をしたら、それによって、500万円以上儲かる必要があるということです。

 そして、それを公認会計士か税理士の承認をもらったうえで、経産局に提出します。こうなると、「かなり面倒くさいなぁ」と思われるかもしれません。

 しかし、この計画は、絵に描いた餅でいいのです。のちのち達成できなくても、即時償却が取り消されることはありません。

 私は、これまで何社も即時償却のお手伝いしていますが、経産局がチェックするのは形式面です。そして、経産局の担当者は、この計画を通すのが仕事です。できれば通したいのです。なので、わからなければ親切丁寧に教えてくれます。