中小企業やオーナー会社の一番の悩みは、稼いだお金の流出をいかに防ぐか。決算書を見るたび、せっかく稼いだお金が無策のまま税金などで流出しているのを嘆いているだけではいけない。『会社にお金を残したいなら今すぐ経費を増やしなさい』の著者に、中小企業向けの節税のポイントを聞く。

設備投資の考え方次第で、会社にお金が残るようになるPhoto: Adobe Stock

やっぱりおカネが大切

「ヒト、モノ、カネ」

 会社にとって一番大切なものは何でしょうか? 昨今の人手不足の状況では、「人材」と答える方もいるでしょうし、ヒット商品や優れたサービスが大切だと答える方もいるでしょう。

 ですが、私は、「カネ」が一番大切だと考えています。

 なぜなら、おカネがなければ社員教育も、よい社員を確保することもできません。また、おカネがなければ、ヒット商品やサービスを開発する体制を整えることも難しいからです。

 世の中は、おカネじゃないという意見もありますが、会社がつぶれる唯一絶対の原因は資金ショートです。

 売上が下がっても、赤字になっても、会社はつぶれません。おカネが回らなくなったときに、倒産するのです。

 キレイごと抜きで、やっぱり世の中おカネは大切です。