自動車業界の元カリスマ経営者、カルロス・ゴーン被告がひそかに日本を出国し、トルコに向かうプライベートジェットの機内で隠れていた箱からはい出たとき、最初に出迎えた人物の1人は、筋骨隆々とした元米陸軍特殊部隊(グリーンベレー)の隊員だった。マイケル・L・テイラー氏(59)は治安工作員として複雑な、時に身の毛のよだつような海外での人質救出計画やその他の任務に当たり、キャリアを築いてきた。テイラー氏はインタビューの中で、ゴーン被告の逃亡に自身が関与したかどうかや、もし支払われたとすればその報酬がどの程度かについて言質を与えないよう慎重に語った。ただ、ゴーン被告の事件に共感するところがあると同氏は語った。自身も米司法制度の下でつらい経験をし、結局、刑務所に服役したからだ。