ダイヤモンド決算報新春amazonPhoto:NurPhoto/gettyimages

米IT大手アマゾン・ドット・コムは時価総額が一時、1兆ドルを突破するなど評価がうなぎ上りだ。2019年12月期は、収益源であるクラウド事業の競合台頭などといった懸念事項を吹き飛ばす好決算。有料のプライム会員も全世界で1.5億人を超え、サブスクリプションサービス事業の売上高も192億ドルに達した。(ダイヤモンド編集部 大矢博之)

2年たたずに5000万人増の1.5億人
日本の人口より多いプライム会員

「プライム会員向けの特典は年々改良され続けている。今四半期はこれまでにないほど多くの会員が加わり、世界で1億5000万人を超えた」——。

 1月30日(現地時間)に発表された米IT大手アマゾン・ドット・コムの2019年12月期決算。ジェフ・ベゾスCEO(最高経営責任者)は声明で、久しぶりに有料会員制サービス「アマゾンプライム」の会員数を明かした。

 05年に始まった、配送特典などのサービスが受けられるアマゾンプライム。その会員数をベゾスCEOが初めて明かしたのは、1億人を突破した18年4月だった。それから2年もたたないうちに会員数を1.5倍に増やし、日本の人口を超える巨大なサービスへと膨れ上がっている。

「今四半期、プライム会員向けの翌日・当日配送サービスで全米の顧客に届いた商品数は前年と比べて4倍になった。プライム会員が(動画配信サービスの)アマゾン・プライムビデオで見たオリジナル映画やテレビ番組の視聴時間も、前年から倍増した」と、ベゾスCEOは会員向けサービスがいかに支持されているかを力説した。