確かに、1人で火中に手を伸ばすのは誰でも怖い。しかし、何事も初めの一歩を踏み出すには勇気や覚悟が要るものであり、それを乗り越えた先に成長がある。拾うものが「火中の栗」であっても、そこから得られるものはそれだけではないだろう。

 しかも、1人だけでなく、多くの仲間が「火中の栗拾い」戦略に参加するのであればどうだろう。勇気も湧き、いろいろな工夫が生まれることで、リスクが下がり、成功の確率は上がるはずだ。

 さて、あなたはどうだろうか。もし目の前に「火中の栗」があったら、勇気を出してそれを取りに行くか、それとも眺めているだけか、ぜひ自分自身に問いかけてみてほしい。

ムダな会議撲滅に必要な共通認識とは

 では、「火中の栗」を見合うのではなく、多くの人が自分から拾いに行くような会議をするには、どうすればいいだろう。そのためには、全員が会議に対して共通認識を持つ必要がある。

 それが、

「会議は、未知なるものを全体最適視点で決める場」
「会議は、火中の栗拾いの覚悟を全員が試される場」

 という共通認識である。

 どちらも言葉にすれば当たり前のことに思えるが、認識は目に見えるものではないだけに、ついわかっているような気持ちで、曖昧なままでも会議ができてしまう。だからこそ、会議参加者全員が改めてこの共通認識を持つことが重要なのだ。あなたの会社はどうだろう。皆が思いを一つに会議に臨んでいるだろうか。

 続いて、この共通認識を持つための具体的な方法をアドバイスしよう。それは、会議の前に「ムダな会議撲滅」の本記事と前2回の記事を参加者全員で読んだ上で、会議に関する共通認識や原理原則を見直すための「会議スタンス決定会議」を行うことである。

 こんなことを言うと、

「会議のムダを撲滅するために、新たに会議を増やす?」
「それじゃ本末転倒、笑いばなしでしょ」

 と、けげんに思う人が多いだろう。

 確かに一見矛盾に感じられるが、皆さんの会社やチームでは会議を年間でどれほど行っているか考えてみてほしい。仮に週2回計3時間の会議が行われた場合、年間で100時間以上となる。1回1~2時間の「会議スタンス決定会議」で、会議への覚悟や、共通認識が生まれ、その後の会議が劇的に改善し、大幅にムダが削減されるのであれば、それは価値ある投資であろう。