ネットに氾濫する性描写が
女子の性嫌悪を加速させた

 性交経験率の低下に伴い、デートやキスの経験率も低下しており、特に2010年頃からいわゆる「草食化」の傾向が急激に進んでいると、林氏は指摘する。

「2005年に公表された第6回調査までは、青少年の性的な活発化、低年齢化が危惧されていました。しかし、2011年の第7回調査から、急に全世代の男女で性的関心が低下し、特に高校生女子は、58.6%から46.4%、大学生女子も89.7%から73.7%となっています。男子に比べて女子が極端に低くなっており、セクシュアルなことを見聞きするのでさえ嫌で気持ち悪いと答える、性嫌悪の女子が増えています」

 その原因として「女性は性的な話をしてはいけない」といったステレオタイプな見方が日本社会に残存していることがアンケートにも反映されている可能性も十分考えられる。

 つまり、「性的関心がある」と言いたくないという自分像が、若い女性のなかにあるというわけだ。林氏は、性嫌悪の女性が増えている理由をこう説明する。

「性的な問題に対して拒否反応を示す人は、昔から男性に比べて女性のほうが多いのですが、ネットが普及してからは、これが顕著になっています。たとえば、ネットを見ていると不意にアダルト系の広告が出るなど、性的な情報が氾濫していることが一因にあります。決して望まぬ形で見せられることにより、不快になって性的関心が失われるだけでなく、性嫌悪に陥っている女性が増えていると考えられます」