世界最大のパソコンメーカーである中国の聯想集団(レノボ・グループ)は、昨年起こったまれにみるPCブームを追い風に絶好調だ。しかし潮目は変わりつつあるかもしれない。レノボが発表した10-12月期(第3四半期)の売上高は141億ドル(約1兆5800億円)と過去最高を記録した。市場予想も上回り、香港市場に上場している同社株は20日の取引で7%急伸。2018年に安値をつけて以降、これまでの上昇率は60%に達した。原動力となったのは売上高の8割近くを占めるPC販売だ。米調査会社IDCによると、19年のPC出荷台数は2.7%増と、それまで7年間続いた減少の流れが反転した。昨年の回復は企業向けPCが大きなけん引力となった。マイクロソフトが今年1月に基本ソフト(OS)「ウィンドウズ7」のサポートを停止したことから、期限前に企業がPCをアップグレードする動きが広がった。ノートパソコンを含む中国製品に対する追加関税の発動が12月に予定されていたことも、駆け込み購入につながった可能性がある。関税は結局、先月の米中合意で取り消された。
レノボ絶好調、今年は「アップグレード」望めず
10-12月期の売上高は過去最高、企業向けPC販売がけん引
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