イタリアは24日、新型コロナウイルス感染で6人が死亡したと発表した。同国経済の中心地で隔離などの対策が講じられる中、イタリアは中国と韓国に次いで3番目に感染者が多い国となった。イタリア当局はこの日、北部の学校や大学、美術館などを閉鎖し、サッカーの試合や文化イベントなど公私を問わず集会を禁じる措置を取った。ミラノのスカラ座は閉鎖され、毎年恒例のベネチアのカーニバルも予定を前倒しして終了。カトリック教会はミサを停止すると発表した。欧州連合(EU)でも富裕な工業地帯の中核地をなすイタリア北部で感染とその影響が広がり、域内経済の耐性が試されそうだ。世界貿易を巡る緊張の高まりが既に足かせとなっていたEU経済に、ウイルス流行を受けた中国や周辺地域の混乱の余波が及び始めている。