抜擢される同期に、嫉妬していた20代

北野 曽山さんご自身も、20代の頃から実践されていたんですか?

曽山 すみません、僕は全然、できませんでした!

プライドだけ高くて成果が出せない人に足りない「3つの行動」

20代の頃は周りに抜擢されている人がたくさんいて、ジェラシーを感じていました。だから、30歳で人事部長になったときに、抜擢された人たちにその理由を知りたくて話を聞きに行ったんです。そしたらみんなに共通していたのは、積極的に意思表明していたことだったんですね。「社長をやりたい」、「事業責任者をやりたい」と、自分からどんどんアプローチしていた。

一方、自分はプライドが高かったから、意思表明するのが怖かったんですね。まだ自分の立場で意見を言うべきじゃないと自分に言い訳もしていた。意思表明できない人は、このどちらかの理由で自分にストップをかけているんです。

北野 自分にはまだ無理だろうとか、実力がないから自信がないと思って、黙っている人も多そうですよね。

曽山 それはすべて「プライド保険」です。20代の頃の自分にも言いたいですけど、もし何か言って上司に反対されたら、学びにすればいいだけですから。ただ、横の上司5人にも同じ意思表明をして全員に反対されたら、その会社でやりたいことはできない可能性が高いです。最後は、部長とか役員に言ってもいいと思いますが、そこまでやる価値があるかどうか判断して、ないと思ったら組織を変えたほうがいいかもしれません。