ドナルド・トランプ米大統領は、米軍のアフガニスタンからの全面撤退を望んでいることを明確にしてきた。そして米国は2月29日、反政府武装勢力タリバンとの間での「アフガニスタンに平和をもたらすための合意」に署名した。同合意が真の和平への道なのか、米軍撤退のための政治的口実なのかは、今後何カ月かで明らかになるだろう。米国が9月時点で受け入れようとしていたとみられる内容よりも、今回の合意内容の方が好ましいという点は朗報だ。タリバンは何千人もの米国民を殺害しており、トランプ氏は、当初示唆していたようなキャンプデービッドでの調印式で褒美を与えるべきではない。タリバン、あるいは少なくともタリバンの代表者らは、選挙で選ばれたアフガン政府との交渉に初めて同意した。タリバンはイスラム首長国の樹立を望んでおり、以前はカブールのアフガン政府との交渉を拒否していた。タリバンはまた、アフガンの一般市民と兵士への攻撃を減らすことを約束した。29日まで1週間設けられた暴力的行為削減の試行期間の状況は、この約束が守られる可能性を示唆している。