「とにかく合格したい!」「成績を上げたい!」と目標を持って勉強に励んでいても、こんな悩みにぶつかるでしょう。「続かない!」。どんなにいいやり方を手に入れたとしても、続かなければ意味がありません。勉強とは「すべり台」です。勉強ができる人は階段をささっと駆け上がって、一気にすべるイメージを持っています。それが「学びの自動化」です。すべり台に「すべって楽しむおもしろさ」と「勝手に進むラクラク」があるように、勉強も始めたら止まらなくなるのです。
『偏差値95の勉強法 頭のいい人が知っている「学びを自動化する技術」』には、「没頭力(自らのめり込む)」「論理力(文脈で考えられる)」「記憶力(つながりで覚えられる)」が同時に手に入る勉強法を収録。さらに「没頭力」を発揮することで、「最短で結果が出る」「1日が27時間になる」「努力を努力と思わなくなる」のです。勉強にハマる要素は、たくさんあります。学びの楽しさを実感し、目標を達成できる勉強法を手に入れてください。

勉強の習慣がまったくなかった受講生が
ウォーキングで成績が上がった

「散歩をすると脳が活性化する」という説を聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。

 ニューメキシコハイランズ大学の研究によると、歩くときに足の裏にかかる負荷が体のなかの動脈を経て脳に伝わり、血流を促すとされています。

 足の裏にかかる圧力が血流の逆行を促し、脳血流が上がるのです。脳への血流が多くなることで、脳は活性化し、記憶力がアップします。ちなみに、サイクリングだと足の裏に圧力がかからないため、効果は見られないとのことなので、やはり地面を踏みしめて圧力をかけて歩くことがいいのでしょう。

 歩くだけなら、誰でも、いつでも、すぐに実行に移せます。

 ブラブラ歩く「ブラブラ法」を習慣にして、学習能力を上げていきましょう。

 毎日同じコースを歩くのもいいのですが、あえて遠回りをしたり、今まで通ったことのない新しい道を通ったりしたほうが「没頭力」が高まります。

 没頭力を生む源は、脳の前頭葉という部分にあると言われています。そこには「ウィルパワー」と呼ばれる意志力のようなものが蓄えられていて、それを使って没頭力を出していくのです。

 没頭力をアップさせるには、このウィルパワーの総量を増やさなくてはなりません。それを引き出してくれるのが「新しい経験」です。だからこそ、新しい道を歩いたほうが効果的なのです。

 私の受講生にも、ウォーキングで成績の上がった子がいます。その子は浪人生でしたが、入試の1年前まで、まったく勉強の習慣がありませんでした。

 そこで、まず、歩いて図書館に行かせることから始めました。

「図書館に行ってやる気が起きなかったら、図書館の壁をタッチして帰って来るだけでもいいから」と、とりあえず図書館に行くことをゴールに設定したのです。

 勉強の効率が上がるほかの方法ではまったく変化がなかったのですが、歩いて通うことが習慣になると、すぐに毎日勉強するようになりました。その2ヵ月後には英語と日本史の偏差値が3ずつ、半年後にはそれぞれ10ずつ上がり、結果、志望校に合格することができました。