海外の指定地域から帰った訪問者が
上海の空港で受ける厳しいチェック
新型コロナウイルスの新規感染者数は、このところ中国国内よりも海外の方が多くなる逆転現象が起きている。感染者が海外から中国に入国して感染を広げるケースを厳重に予防するため、中国の空の玄関となっている上海市などの都市では、日本や韓国などからの訪問者を国籍を問わず一律に14日間隔離するとしている。
上海市の16区は3月6日から、シームレスな送迎と隔離管理を実現し、これらの旅客が他の市民と接触しないことを保証するため、担当者を浦東国際空港と虹橋空港に派遣。24時間の当直体制で水際作戦を開始した。
旅客は飛行機を降りて、入国ロビーの前に設けられた待合エリアで健康申告カードをチェックされ、パスポートに色分けされたシールを貼られる。シールの色が緑なら、自由に空港を出られる。赤または黄の旅客は、集団隔離先として指定された施設への移動と情報登録を求められる。上海までの旅客は黄色いシール、地方に行く旅客は赤だ。
仮にパスポートのシールが黄ならば、次にスタッフに案内されて赤外線測温通路に一人ずつ入っていく。この過程で発熱や呼吸器症状があれば、そのまま医科検査室に連れて行かれ、医科検査や疫学調査が行われる。その後、体温が正常な旅客は入国手続きをする。イミグレーションでは、これまでの旅行歴を確認。入国関連と税関関連の手続きを終え、荷物を持って出口のシールドの扉を出るまでは、大体、2時間がかかってしまう。