オリンピックカウントダウンの看板Photo by Satoru Okada

新型コロナウイルスの感染拡大によって大逆風にさらされている東京オリンピック・パラリンピック。延期または中止となれば、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(組織委)の計画は大幅な変更を迫られる。格安で借りた施設の賃料やスポンサー企業の負担、テレビの放送権料などカネにまつわる議論が噴出しそうだ。どのような損害やコストが生じる可能性があるのか。組織委内部で検討されている内容をレポートする。(ダイヤモンド編集部 岡田 悟)

賃料大幅値下げをのまされた東京ビッグサイト
1年延期で100億円の損失も?

 新型コロナウイルスの感染拡大によって東京オリンピック・パラリンピックが延期または中止になった場合、どのようなコストや問題が発生するのだろうか。東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(組織委)は大会が延期や中止となった場合に備えた検討を3月から始めた。関係者の証言を総合すると、組織委の内部で検討されているのは主に以下の内容だ。