今後のリスクとしては、先進国のどこかで新たな感染拡大が報じられ、外国の株価が大暴落するようなことが、まだ起きると考えられます。それにつられて、日本の株価も暴落する可能性があります。

 そして、これは多くの人がすでに覚悟していることと思いますが、これから先の2カ月くらいの間に、「東京五輪が延期ないしは中止になる」というニュースが飛び込んでくる可能性も高いです。そこでもう一度、株価の大幅な下落が起きるリスクが存在します。だから「もう割安だ」とわかっていても、私だったら今は株を買えません。

暴落が続けば1万2000円台も
ただしダメージはせいぜい2年

 今回のショックがリーマンショック級であるとしたら、相場理論が想定する最終抵抗線は、株価が当初の半分になる日経平均1万2000円台かもしれません。この後、コロナ感染がどう拡大するかにもよりますが、シナリオとしては、株価が何度か暴落を重ねる事態になれば「1万2000円はあり得る」と多くの投資家が思っているはすです。この「思っている」という事実によって、株価が理論以上に下落するリスクがあるのです。

 ただ覚えておくべきことは、コロナショックが経済に大ダメージを与えるといっても、それはあくまで2020年と2021年に限った影響だということ。世界的に株価が暴落したリーマンショックでも、危機が終わると株価は1~2年かけて、ゆっくりと元の水準へ戻っていきました。「雨はいつか止む」のと同じで「株価はいつか戻る」のです。

 ちなみに私は、日本の投資家がセーフティネットとしての投資を行う場合、日本株ではなく米国株を推奨しています。日本経済に五輪ショックによる長期停滞リスクがあることを考えると、「元に戻る」ペースは米国の株式市場の方が早いとも思っています。

 今は気持ちが晴れませんが、新型コロナとの戦いもいつか終わると思っています。とはいえ、あくまで株式投資は自己責任で行うものであることを、忘れないようにしましょう。

(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)