全世界でシリーズ累計100万部超のベストセラー『ブレイン・ルール』の第2作目にあたる『100万人が信頼した脳科学者の絶対に賢い子になる子育てバイブル』がついに日本上陸。「賢く幸せな子になってほしい」と願うすべての親のために、科学的に何度も「正しい」と認められた子育ての手法だけが紹介されている。本連載では同書より特別に一部を公開する。
「褒め方」で子どもの認識が変わる
「頭がいい」と子どもを褒めつづけていると、次の三つの事態を招きやすいことがわかっている。
第一に、子どもは「ミス」を「失敗」と、とらえるようになる。「おまえはもともと頭の出来が違うから、いい成績がとれるんだ」と言われつづけた子どもは、自分ではコントロールできない能力のおかげで成功したと考えるようになり、失敗(たとえば成績が悪かった)も自分の力が及ばないことだと考えるようになる―そして、自分にはそれだけの能力がないから仕方のないことだと思ってしまう。成功は自分でがんばって努力を重ねた結果ではなく、生まれつきの能力でもたらされるものだと誤解してしまうのだ。
第二に、子どもは実際に努力して学習するよりも、「賢く見せる」ことを重視するようになる。「学ぶ」こと、それ自体がたいせつだとは、まったく思わずに成長するのだ。
第三に、自分に足りないところがあったとしても、その原因を直視して、事態を改善しようとは思わなくなる。こうした子どもは、自分がミスをしても、それを認めようとしない。失敗を認めようものなら、厳しい現実を直視しなければならないからだ。