フレームワークとは「思考の枠組み」のこと。元マッキンゼーで、現在は経営者へのエグゼクティブコーチング、人材戦略コンサルティングを行う大嶋祥誉氏が、新刊書『超速フレームワーク』を上梓。本書からの抜粋で、本当に使える実用性・汎用性の高い鉄板フレームワークをわかりやすく紹介していく。今回は、前回紹介した「空・雨・傘」の問題解決技法を使って、筋のいい仮説はどうすれば導き出せるのかを解説する。
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うのみにしない
空を見て「雨が降りそう」、火の粉と薪を見て「火事が起きそう」と推測するのは比較的、確度の高い仮説です。しかし、実際のビジネスの現場では、確度の高い仮説を立てること自体が非常に難しいということも多いでしょう。逆に、確度の高い仮説さえ立てることができれば、問題解決のゴールは見えたと言えるかもしれません。
そのためには前提となるファクト収集が非常に重要です。
その際のポイントは、できる限り2次情報ではなく、1次情報を集めることです。2次情報とはインターネットや新聞、雑誌に書いてあったり、テレビで見たり、アナリストや評論家が言っていたりといった、第三者からの情報を指します。
もちろん、2次情報も有益ですが、第三者のフィルターがかかっているので、厳密な意味での事実ではありません。もとの情報を加工・編集しており、第三者の価値観が色濃く表れます。その人やメディアの「見方」「解釈」が正しいとは限りませんし、事実や結論が意図的にゆがめられている可能性さえあります。