欧米などで感染拡大が続く新型コロナウイルス。一方、中国では武漢で封鎖を一部解除するなど少しずつ活気を取り戻す中、中国人の帰国ラッシュが起き、感染者の海外からの逆流リスクが急速に高まっている。そこで、中国人の帰国者たちは具体的にどんな厳しい対策を強いられているのかを調査した。(『東方新報』取材班)
欧米の感染拡大で
海外留学生の帰国ラッシュ
小池百合子・東京都知事が3月25日の記者会見でロックダウン(都市封鎖)の可能性に言及後、都内のスーパーなどでは一部食品の棚が一夜にして空になるなど、パニックにもみえる状況が起きた。日本人にとって「都市封鎖」という言葉はおどろおどろしく、恐怖を覚える人も多いだろう。
一方、約8万人が感染し、3000人以上が死亡した中国では、「都市封鎖」の受け止め方が少し異なる。厳格な感染対策や隔離につながるため、多くの中国人は一種の安全感を抱いているのだ。
では、中国の感染症対策はどのようなものなのかを、上海に在住の中国人と日本人の事例で具体的に紹介する。